ブックタイトルMarugamemachi_Green_Christmas2017

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概要

Marugamemachi_Green_Christmas2017

界観を表現したいから。M影響を受けたものもそういう暗いものじゃないですし。具体的には、どういうものに影響を受けていましたか?Mアンダーカバー青山店の地下の空間が好きでした。ポツポツと人形が置いてあったり、真っ二つになった家がドーンと設置されていたり。アンティークを改造した什器も格好良かった。ガチガチのアンティークだと埃っぽいんだけど、カスタマイズ具合がちょうど良いバランスで。S僕もアンダーカバーの世界観は好きでしたね。最初はファッションがやりたいと思って(武蔵野美術大学の)空間演出デザイン学科に入りましたし。Mおもちゃと布をつなぎ合わせるとか、細々としたところで裁縫の技術は生かされています(笑)。ファッションといえば、magmaは活動初期からケイスケカンダ(ファッションブランド)のお店の什器を手がけていました。元々ファッションとの繋がりが強かったんですね。Sそう言われるとそうかも。ある展示会でケイスケカンダさんとブースが一緒になったことがあって、その時に初めてデザイナーの神田恵介さんとお会いしたんですが、それから毎年2回のコレクションの度に什器を作っていました。当時僕たちはぜんぜん仕事がなかったので、今思うと仕事を与えてくれていたのかなと。M恵介さんも古着を何個もくっつけて1つの洋服を作るようなことをしていたので、そのアプローチはmagmaと近いと思っていました。お二人は作るという行為に純粋に向かっている感じがします。作品を通してコンセプトや思想を押し付けるわけじゃない。けっして小難しくないし、そこが「明るい」という印象に繋がっているのかもしれないなと。Mそういえば、アートフェアに出す時にギャラリーの人に「確固たるコンセプトがないとダメなんだよ」と言われたりして、コンセプチュアルなものを求められる時もありましたね。S頭にあるイメージを具現化したいとか、面白い素材を使いたいとか、これとこれをくっつけたい!とか、あくまでそういうモチベーションで、社会的なコンセプトを表現したいから作るわけじゃない。そっちが大事なのはわかっているし、コンセプトの精度が上がってくれば作品の深みは増していくのかもしれませんが、僕たちは言葉から始めるタイプじゃないんです。もしかすると、音楽やファッションとmagmaの作品の相性が良いのは、そういう部分も関係しているような気もします。M作り始める時にほとんど言葉がないんですよね。S作品のタイトルも、既存の何かをもじっていたり、ラッパーの曲名だったり、カルチャーみたいなものを入れたいという気持ちはありますが、深く意味づけしているわけではないし。ただ、自分の中では繋がっているんです。Mあとは、“もの”が本当に好きなんですよ。今でも収集のペースは落ちませんか?Mそうですね、まったく(笑)。Sいろんな所をまわってものを探してくるんですが、好きじゃないと途中で気持ち悪くなるんじゃないですか(笑)。M最近は売っていないものがどんどん欲しくなってきて。今のアトリエの近くに、長期で外出する際にペットを宿泊させるためのホテルがあるんですけど、そこに珍しいセントバーナードの置物があって。それで、オーナーの女性に「これ、相当見ないやつなんで欲しいです」って言うと「言い値でいいわよ」って。それ、ホテルの看板犬ですよね、大丈夫なんですか(笑)。Mもうどう思われてもいいや、と思って声をかけました(笑)。ただ、他の犬の置物も見せてもらったんですけど、全部の持ち物のセンスが良いわけじゃなかった(笑)。S今のアトリエがある所沢周辺に引っ越してきた時に景色がすごく新鮮で、ものを探し回ってしまいましたね。magmaはものづくりの発端が面白いですね。そんなお二人の作品がクリスマスに香川のド真ん中に鎮座するわけですが。Mアートとか関係なく見る人も多いと思うので、どんな反応があるのか楽しみですね。お客さんたちが「何じゃこれは」とmagmaの作品を眺める光景が、一番アートに近い気もします。ところで、magmaが直近で目指している目標は何かありますか?M僕たちの作品って、まだ美術館みたいなところに置かれたことがないんです。なんかね、そっち側に入れてもらえないっていうか(笑)。アートにはアートのやり方があるんでしょうけど、そういう良い空間で展示してみたい気持ちはありますね。だだっ広いところに僕たちの作品を置いたらどうなるんだろうっていう。それでは、今のmagmaにとって新しいアプローチとは何でしょう?M僕たちの作品がいきなりシンプルになるとか?フリーザの最終形態みたいな(笑)。そういう、格好良いか格好悪いかわからない状態が「新しい」ということなんじゃないですか。Sうーん、例えば木の枠を組むとして、ずっと作っているとだんだん慣れてきて、各々の型ができますよね。その後に、僕たちがテレビの現場の木枠の作り方なんかを見ると、ぜんぜん作業工程が違うわけですよ。当然出来上がりも違う。そうやって“新しい手の動き”を身につけることが、新鮮なアプローチに繋がっていくのかもしれません。11-12